概要 / 沖縄は東京や大阪より広い
 
香川が1番、沖縄は4番
 日本で1番面積の狭い県は香川県です。沖縄も4番目に狭い県ですが、大阪や東京よりも広いです。都道府県 人口・面積・人口密度ランキング探してみよう統計データのデータを基に、面積が狭い都道府県トップ10の平野面積と人口を比較すると、次のようになります。
面積(ku) 山地(ku) 平野(ku) 人口
1 香川県 1,877 922 955 956,069
2 大阪府 1,905 706 1,199 8,823,453
3 東京都 2,194 848 1,346 13,942,856
4 沖縄県 2,281 547 1,734 1,454,184
5 神奈川県 2,416 895 1,521 9,200,166
6 佐賀県 2,441 1,243 1,198 814,211
7 鳥取県 3,507 3,057 450 555,663
8 奈良県 3,691 2,960 731 1,331,330
9 埼玉県 3,798 1,230 2,568 7,337,330
10 滋賀県 4,017 1,949 2,068 1,413,959
 沖縄は、米軍基地が186kuを占めていますから、それを単純に除外すれば、平野面積は1,558kuとなります。また、琵琶湖の面積は670kuありますから、それを除くと、平野面積は1,382kuとなります。とすると、香川、沖縄、滋賀では、 平野面積1kuあたり、1,000人前後ということになります。これが、標準的な人口密度ではないかと思われます。
 一方、東京は、平野面積1kuあたり10,000人、大阪は、8,000人となります。これだけ人口が集中していると、特に都心部は地価が相当高くなり、家賃もきわめて割高となります。
 日本はフランスの倍の人口がありますが、平野面積は4分の1です( 国土の脆弱性 - 国土交通省)。

  デジタル標高地形図「九州・沖縄」によると、沖縄は山地が北部に集中しているのが分かります。

 地質的には、沖縄は次の図(琉球弧の地質と岩石:沖縄島を例として)のように北半分の古い地層と、南半分の新しい地層からできています。古い地層は硬い泥岩で出来ていて、山地が海岸線に迫っています。新しい地層は柔らかい石灰岩で出来ていてなだらかな地形です。

 石灰層は、堆積と隆起を繰り返すことにより段丘を形成しています。段丘は、なだらかな坂と台地からなっていて、内陸の台地にも居住範囲が広がっています。その結果、少し内陸に入るとなだらかな坂道が延々と続くことになり、自転車で登るには少しきつくなっています。


那覇都市圏全体が都心
 那覇都市圏と言える、那覇市、浦添市、豊見城市の人口分布は次の図のようになっています( 日本の主要地方都市の人口密度の地図、一部加工)。図の左下が那覇都市圏で、牧港補給地区の東側が浦添市で、那覇空港の東南方向が豊見城市で、那覇市と住宅街が連続しています。那覇都市圏は人口50万に迫り、全体が都心といえそうです。


 沖縄中南部の米軍基地は次のようになっています( 沖縄の米軍基地(平成30年12月)/沖縄県)。牧港補給地区と那覇港湾施設が人口密集地を占拠しているのが分かります。

 米軍だけでなく自衛隊も那覇空港の東側の広大な土地を占有していますが、その軍用地が売りに出ています( 軍用地-那覇空港ターミナルビル真向かい(自衛隊那覇基地))。この辺りは航空機騒音があるので、住宅地には向いていないと思われます。それにしても、返還の予定もない軍用地を買おうというのは、投資のつもりなのでしょうか。 

 那覇都市圏から、宜野湾、沖縄市コザ地区にかけて、本来住宅地となるべき広大なエリアが米軍に占拠されたため、住宅地が不足し人口が密集してしまったようです。