スーパー
/ ランキングあれこれ 那覇の食品スーパー、ほとんどが地元企業 那覇市の食品スーパーは、サンエー、タウンプラザかねひで、リウボウホールディングスなど、地元資本がほとんどを占めていて、県外資本では、イオングループが7店舗出店しているぐらいです。
大型複合商業施設は、3店舗が競う 那覇の大型複合商業施設は、久茂地のパレットくもじ、小禄のイオン那覇ショッピングセンター、新都心のサンエー那覇メインプレイスの3店舗が競っています。 ダイエーが1975年に牧志にダイナハ(現ジュンク堂書店)を出店しましたが、2005年に閉店しています。 都心の再開発で、1991年に久茂地にパレットくもじが開業しています。 1993年には、イオンが小禄の駐留軍用地跡地にイオン那覇ショッピングセンターを開業しています。さらに、天久の米軍跡地の再開発で、おもろまち新都心ができたのに伴い、2002年、「サンエー那覇メインプレイス」が開店しています。 次の表の店舗面積は日本ショッピングセンター協会のデータです。
業務用スーパーは、県外資本 業務用スーパーは、県外の資本ばかりです。業務スーパーは、一般客向けのディスカウントスーパーです。乾麺、調味料、缶ジュース、菓子類など、かなり安いです。店によっては生鮮食料を扱っていますが、那覇の店には行っていないので分かりません。A-プライスは、プロ用食材の店です。
トップ10に小売業がずらり 沖縄県の企業の売上高ランキングは次のようになっています(サンエー4年ぶり首位 沖縄県の企業売上高ランキング | HUB沖縄(つながる沖縄ニュースネット))。グリーンで囲んだのが小売業です。10位以内に5社が並んでいます。 リウボウは、3つの事業が柱 リウボウグループは、コンビニ、スーパー、百貨店の3つの事業が柱になっています。コロナ前、百貨店は200億円に迫る売り上げがありました( リウボウグループ、増収減益 外国客売り上げ好調 決算)。 しかし、。コロナ禍の影響もあって、2022年2月期の売り上げは、101億円に落ち込んでいます(デパートリウボウ)。 沖縄にもコンビニのビッグ3が進出 コンビニは、沖縄にもビッグ3が進出しています(コンビニエンスストア(都道府県データランキング))。ファミリーマートが先行し、後発のセブンイレブンは最近急速に店舗を増やしています。
ローソン沖縄の最近の決算内容は次のとおりです(官報決算データベース)。 セブン−イレブン・沖縄の最近の決算内容は次のとおりです(官報決算データベース)。 総合スーパーの時代は終わった? 2022年3月末時点でのビッグ3の全国店舗数は次のとおりです(コンビニエンスストア(都道府県データランキング))。いずれも設立時には、総合スーパーが親会社でした(【ファミリーマート】今は伊藤忠傘下だが、かつての親会社ってどこ?)。しかし、バブル期の拡大路線が裏目に出て、セゾングループが解体し、 西友ストアーはファミリーマートを手放します。ファミリーマートは、現在では伊藤忠商事の子会社となっています。ダイエーも経営不振となり、ローソンを手放しています。ローソンは、現在では三菱商事の子会社となっています。
セブン&アイ・ホールディングスの事業別営業収益は次のようになっています(セグメント情報|株主・投資家(IR)|セブン&アイ・ホールディングス)。 一方、事業別営業利益は次のようになっています。スーパーと百貨店は、そこそこの売り上げはあるものの、ほとんど儲かっていません。百貨店は赤字です。一方、国内コンビニは売り上げは多くないものの、全体の利益の半分を叩き出しています。 そごう・西武は、経営不振の百貨店同士が統合した会社です。セブン&アイ・ホールディングスが買収しましたが、再建の目途が立たないので、売却を予定しています(そごう・西武の売却を無期限で再延期 セブン&アイが正式発表)。スーパー部門では、総合スーパーのイトーヨーカドーの業績が芳しくありません。そこで、店舗を大量に閉鎖する予定です(イトーヨーカドーが「32店舗の大量閉鎖」へ…そのウラで始まる「小売業界最終戦争」の“過酷な実態”)。 ファミリーマートをめぐる資本関係も、次のように大きく変化しています(ドンキがファミマの2割出資を受けてまでユニーを買収したかった理由 )。 ユニーは中部を地盤とする総合スーパーで傘下にコンビニエンスストア、サークルKサンクスがありました。 まず、ファミリーマートとユニーが経営統合し、持株会社ユニー・ ファミリーマートHDを新設し、それぞれがその子会社となりました。その一方で、ユニーはドンキホーテHD(現PPHI)からも40%の出資を受けるという変則的な資本形態となりました。 次いで、ドンキホーテHDがユニー・ ファミリーマートHDからユニーの株式60%を譲り受け、ユニーを100%子会社とします。このような過程を経て、ユニーを解体し、コンビニ部門をファミリーマートが吸収し、総合スーパー部門をドンキホーテが吸収した形となりました。 ユニー・ファミリーマートHDは、ユニー株式の譲渡に伴い、公開買付けにより、ドンキホーテHDの株式20.17%の取得を試みましたが失敗し(ユニー・ファミマHD/ファミマを吸収合併「ファミリーマート」に社名変更)、出資比率は5.54%に留まっています(株式状況|PPIH(旧ドンキホーテHD))。なお、ユニー・ ファミリーマートHDは、持株会社体制から単独事業会社へ経営体制の変更し、現在の社名はファミリーマートになっています。 ドンキホーテは、ユニーの総合スーパー店舗をそのまま残し、ドンキホーテとコラボさせています。たとえば、名古屋市のアピタ東海通店の場合は、次のように、UNYとMEGAドンキの看板2枚を掲げています(ユニー、ドンキ/名古屋市「アピタ東海通店」をフルサイズのダブルネーム業態に)。ロゴはいずれも、ドンキホーテの黄色と黒が基調となっています。 1階は専門店と食品コーナーとなっていて、ドン・キホーテらしい新メニューも導入しています。 2階は住居関連品や衣料品コーナーとなっていて、ドン・キホーテらしい展示、品ぞろえとなっています。 総合スーパーは、食品以外の衣料品や生活雑貨の不振が業績悪化の原因となっています。しかし、食品に集中するためには、全体の売り場が広すぎるという問題があります。一方、ドン・キホーテは、MEGAドン・キホーテ(MEGAドン・キホーテ|驚安の殿堂 ドン・キホーテ)の出店を積極的に進めています。広すぎる売り場を持て余していたユニーと、大型出店先を探していたドン・キホーテの利害が一致したといえそうです。 パンは地元企業がほぼ独占 2021-2022年の全国のパン業界の売上高ランキングは次のようになっています( パン業界のランキングや動向、現状などを研究)。
食品表示法では、パンは加工食品に分類されていますが、一般的にはせいぜい4日ほどしか日持ちしないし、調理パンは翌日中には食べきる必要があります。その意味では、生鮮食品といえるかもしれません。 パン製造には、ホール・セールとリテールという形態があります。ホール・セールは、工場で大量に機械生産し各店舗に配送します。リテールは各店舗でパンを焼き販売します。ホール・セールは、製造経費を安く抑えることができますが、迅速な配送ルートの確保が必要となります。 大手メーカーは、ホールセールによって食パンを安く提供していますが、沖縄には工場がないので本土から空輸すると、コストがかかりすぎてしまいます。そのため、本格的進出は難しいようです。 那覇のスーパーのパンコーナーには、オキコパン、ぐしけんパン、第一パンが並んでいます。それぞれの、売上高は次のとおりです。このほか、オリオンベーカリーという会社もありましたが、破産しています( 破産手続きの開始決定発表 オリオンベーカリー )。沖縄のパンは、ボリュームのある菓子パンが目立っています。
北谷や読谷のイオンには、フジパンのエピシェールが出店しています(フジパンストアー株式会社)。これらは、フジパングループのリテール部門の店舗です(フジパングループ本社株式会社 事業内容)。 イオングループのザ・ビッグやマックスバリュのパンコーナーには、トップバリューではなく、地元メーカーの商品が並んでいます。 沖縄のパン製造販売は、地元企業がほぼ独占しているといえそうです。 国際通り周辺の商店街は健闘している なはまち振興課資料編のデータによると、2014年の那覇市内の商店街の売場面積と年間商品販売額は次のようになっています。このデータには単位は示されていませんが、デパートリウボウは、売上高101億円(2022年2月期)売場面積18,837平米となっているので、販売額は100万円単位、売場面積は平方m単位と思われます。 中心商店街では、パレットくもじが地域全体の販売額の3分の1近くを占めています。しかし、国際通り周辺の商店街を合わせれば、地域全体の販売額の半分以上を占めていますから、健闘しているといえます。
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